試験の難易度・合格基準・合格率

難易度は?

試験を受験するにあたり気になるのがその難易度です。難易度によって勉強方法(独学、講習会、通信教育、など)、必要な勉強時間、そもそも合格する見込みがあるのかどうか、などを検討しなければならないからです。

時間をかけて勉強したけれど、準備不足で不合格になってしまった、自分には難しすぎて今後も受かる見込みがありそうにない、となってしまっては時間の無駄ですので、事前に難易度は把握しておくべきでしょう。

以下、合格基準・合格点・合格率などから試験の難易度についてちょっと考えてみたいと思います。

合格基準・合格点

2級土木施工管理技士の試験は午前と午後にそれぞれ学科試験と実地試験がありますが、いずれの試験においても得点を60%以上得ることが合格基準となっています。

なお、試験の実施状況等によっては基準が変更となる可能性もあるようですのでご注意下さい。

過去の試験の合格率

以下の資料によると、「種別:土木」における平成26年度の合格率(全国)は

・学科試験
受験者数:29,749人
合格者数:15,885人
合格率:53.4%

・実地試験
受験者数:28,480人
合格者数:9,554人
合格率:33.5%

となっており、また、平成26年以前については、学科試験は概ね40~50%、実地試験は30~40%のようです。

2級土木施工管理技術検定試験の合格者の発表について

合格率だけを見る限りは特別難しい試験ではないと見ることができるようにも思えますが、一方で受験資格として実務経験が必要である(= 土木のことを何も知らない素人は受験者の中にはいない)ということを考えると実務経験者であっても約8割の受験者は不合格になるという結構厳しい試験のようにも思えます。

学科試験と実地試験は両方合格しなければならないので、単純にそれぞれの合格率をかけると

53.4% × 33.5% ≒ 0.18%

となります。

実際の合格率はもっと高い?

ただ、上記の合格率はあくまでも「受験者数全体に対する合格者数」の比率でしかありません。

私が「学科・実施試験」を受験したときの試験会場では明らかに真面目に試験を受けていないと思われる人が多数見受けられました。

不真面目な受験者の例

  • 午前の学科試験が終わった後、午後の実地試験を受けずに帰ってしまう
  • 午後の実地試験においても退室可能時間になった直後に帰ってしまう
  • そもそも試験を受けに来ない(空席が結構ありました)

また、これは私の予想ですが試験を最後まで受けていた人達の中にも、日々の仕事が忙しくてほとんど勉強はできていないけど会社には受験することを知られているから受けるだけ受けに来たという人や、同じく勉強はできていないけれど申し込んでいるから一応受けに来た人、今年は諦めたけど来年以降のために試験の雰囲気を掴んでおこうという人などの言わば記念受験組もそれなりにいると思います。

そういった合格の見込みがほぼない受験者達が全体の合格率を大きく引き下げているということを考えれば、「しっかりと勉強をして試験に臨んだ受験者数に対する合格者数」の比率は結構高いのではないでしょうか。

これまた私の予想で根拠は一切ありませんが、万全の準備をした上で試験に臨む場合の合格率は70%を超えるのではないかと思っています。

いずれにしても、準備さえしっかりしていれば実際の合格率は公表されている合格率よりもずっと高いのは間違いないはずですので、数字ばかりに気を取られて萎縮してしまう必要は全くないでしょう。

難易度よりも自分次第

合格率から難易度は何となくわかりそうな気がしてきましたが、いくら何度が低い試験でも勉強をしていなければ合格することはあり得ませんし、逆に難易度が高い試験であっても合格する人は合格します。

特に、2級土木施工施工管理技士の試験は合格者数の上限が決まっている試験ではなく、合格基準を超えた受験者は全員合格する試験です。結局は「試験の合格基準を超えるだけの実力を試験日当日までに身に付けられるかどうか」が重要ですので最終的には自分の努力次第だと思います。

合格率に振り回されて萎縮してしまったり、勉強を怠けたりしないようにしましょう。